意外と見落としがちな犬への正しい散剤の投与方法
実は錠剤よりも投与は簡単!
まず犬の口の先の方を掴んで口を閉じさせます。閉じさせたまま、ほっぺたを指で横に引っ張り空間を作ります。口角に親指を入れると空間ができます。
指で引っ張ってできた、ほっぺたと歯茎の内側の空間に、散剤を振り入れます。上級者は袋から直接振り入れることができますが、慣れないうちは薬を器に出しスプーンで救って入れてやる方法もあります。
あるいは少量の水を器にだした散剤に垂らして、粉をクリームのようにまとめる方法もあります。これならスプーンにのせることなく、歯磨き粉のようにした薬を指でほっぺたの内側に塗り込むことができます。この方法なら反射的に飲み込んでくれます。
ただし、スプーンやクリーム状にする方法は、犬の口を掴むステップ@の前に準備しておく必要があります。
最後に、薬を入れた部分のほっぺたを外側から揉みこんで、口の中に馴染ませます。唾液がでてきて散剤と混ざって、犬が飲み込みやすくなるまで揉んでやります。
この基本ステップで、どうしてもうまくいかない場合は、オブラートに包んだり、混ぜ込んだ無糖のゼリーを作ったりという方法もあります。この場合飲ませるときに、少しでも吐き出しにくく飲み込みやすくするために、できるだけ口の奥に入れてやるのがコツです。
そして完全に飲み込むまで口をつかんで上を向かせます。それでも飲み込まない場合、はちみつに薬を混ぜて鼻の上に擦り付けるという方法もあります。すべて舐めるまで繰り返し塗るので根気が必要となります。
お勧めできる方法ではないですが、普段の食事にわからないよう混ぜ込んでみるのも1つの手段です。これは1番簡単な方法です。ただ、是非覚えておいていただきたいことは、食欲がなくなり、いつか必ずエサをうけつけなような状況になることがあります。
そんなときこそ、薬だけを単体で飲ませなくてはいけないときです。その時のためにも最初に挙げた、
いつものご飯に直接ふりかけたり、おやつに包んだり、水で液状にして飲ませたり、団子状にしたりと方法はいくつもありますが、肝心なのは一旦薬が嫌いになってしまうと、薬を飲むこと自体がストレスになってしまうことがあり、更に薬嫌いになるという悪循環に陥ることもあります。
薬を飲まないからといって叱ってしまうと、ますます薬を飲むのを嫌がってしまいます。そして薬が飲めたときには、大げさなほど褒めてあげましょう。また、ご褒美をあげるのも良いです。普段から犬の口回りを触っておき、触られても嫌がらないようスキンシップを取っておくと、いざという時に慌てずスムーズに薬を飲ませられるようになります。どの方法が犬に合っているのか見つけることが必要です。