意外と見落としがちな犬への正しい錠剤の投与方法
錠剤を上手に飲ませる方法
真正面で向き合うと犬が緊張します。できるだけ犬の横、又は背後に位置を取りましょう。
利き手ではない方の手で犬の上あごを掴み、少し上に持ち上げるようにして口を開かせます。嫌がって後ろに下がって行かないよう、壁際で行うのがよいでしょう。口の端から親指と中指を差し込むと口が開きます。
利き手の指先で薬をつまみ、手の平で下あごを押し広げながら、口の中のなるべく奥の舌の付け根あたりへ錠剤を入れます。出来るだけ奥に入れると、薬を飲み込みやすくなります。
両手で犬の口を閉じさせ、鼻先を上にむけて錠剤を飲み込むまで待ちます。飲み込むのを促すように喉をさすってやると効果的です。ごくっと飲み込むのを数回確認してから、口の中を確認し、薬が無ければOKです。
最後に確実に錠剤が入っていくように水を飲ませてやります。
犬にとって、薬を飲まされるということは、大きなストレスとなります。少しでもその負担を軽くしてやれるように、犬の目の前で袋から出したりせず、また飼い主が構えたりせずに、あらかじめできる準備をしておいて自然体で接することが大切です。また、犬に薬を見せない、カプセルは水で湿らせ滑らかに通るようにしてあげるなど、ちょっとした工夫も必要です。そして上手に飲めたら誉めてあげてください。
薬は異物ですので、なかなか薬を飲みこんでくれない犬もいます。その時は、鼻を抑えたり、鼻に息を吹きかけると飲み込んでくれやすいです。また、飲み込んだと思っても、「ペッ」と吐き出す犬もいます。
その場合、チーズ、お肉など、錠剤を包み込めるような食べ物にいれてそのまま食べさせます。薬を包んだものと同じ食べ物を数個用意しておき、最初に薬の入っていない食べ物を与え、何個目かに薬の入った食べ物を与えます。
与える食べ物の大きさは噛まずに飲み込める大きさのものがいいでしょう。噛んでしまうと薬が出てきてしまい、吐き出してしまうことがあります。チワワやトイプードルなど、口の小さな犬種だと薬を大きく感じることも。
その場合は薬を割ったり砕いたりして一口で飲み込める大きさにすることが「ペッ」を防ぐコツです。